航海4
ひどく興奮した声でバーンハルトを罵倒する。
「……お言葉ですが、マートン大佐。兵達はよくがんば頑張っています……そもそも今回の地点を調査しようと言い出したのはあなたでは……」
「黙れ!愚痴など聞きたくない!とっととレポートを持って来い!」
ガシャン、ツーツー
「チッ、愚痴を言っているのはどっちだ」
自分はただ単に調査結果を報告しているだけだ。
「下が上を無能だと嘆くのは世の常だな」
バーンハルトはレポート書類を持って、深い溜息を一つ吐き出し、重い足取りで部屋を出た。
「ご苦労様です、バーンハルト少佐。この書類はマートン大佐にお渡ししておきます」
「頼んだぞ」
こんなレポートを出した所で何が変わると言うのか……紙とインクと労力の無駄使いだ。
そう考えるだけで疲労を感じる。
部屋を出たバーンハルトはドアノブに手を掛け、ドアを閉めようとした時。
ビー、ビー、ビー、ビー……
警戒音。
これが鳴る、ということは、不法侵入者、もしくは…
「総員警戒態勢。脱走兵を捕らえよ。脱走兵の名称はP4。繰り返す。総員警戒……」
スピーカーからは無機質な男の声が絶えず流れてくる。
……P4……プロジェクトナンバー4……生体兵器か……
「……まずいな……」